ポムフィオーレ寮長ヴィル・シェーンハイトは、ツイステ5章でオーバーブロットします。
その原因として真っ先に思い浮かぶのが、ライバルであるネージュへの嫉妬ではないでしょうか?
しかし5章の流れを追っていくと、ヴィルがオーバーブロットした理由は、ネージュへの嫉妬だけではないことがわかります。
いくつもの感情が積み重なった末に、ヴィルは限界を迎えています。

こうする以外方法はない、というくらいヴィルは追い詰められてオバブロしたように見えました。
この記事では、ヴィルがなぜオーバーブロットしたのか、ネージュとの関係やVDCで起きた出来事を順番に整理していきたいと思います!
ヴィルがオーバーブロットしたのはなぜ?

ヴィルがオーバーブロットした理由は、ネージュへの嫉妬や長年抱えてきた劣等感、VDCを前にした焦り、そして自分自身への失望が重なったためと考えられます。
ヴィルは、美貌だけに頼っている人物ではありません。
公式プロフィールでも「美に対しての努力を惜しまない」と紹介されているように、自分自身を磨き続ける非常にストイックな人物。
だからこそヴィルにとって苦しかったのは、単純に「ネージュの方が人気だから」ということだけではなかったようです。
VDCでは今度こそ自分の力で勝とうとしますが、ネージュを前にしたことで、それまで積み重なっていた感情が大きく揺さぶられていきます。
そしてヴィルは、ついにネージュを舞台から排除しようとしてしまいました。
その行動をルークたちに止められたことで、今度は「自分が何をしようとしたのか」をヴィル自身が突きつけられることになります。
ネージュへの感情だけでなく、努力してきた自分の在り方まで自ら裏切ってしまった。
そこまで含めて考えると、ヴィルのオーバーブロットは、長年積み重なってきた感情が一気に限界へ達した結果だと考えられます。
ヴィルはなぜネージュをそこまで意識していた?
昔から比較される存在だった

ヴィルがネージュを強く意識する背景には、2人の俳優としての立ち位置があります。
5章ではオーバーブロット後の回想から、ヴィルが子どものころから芸能活動をしており、主役を望みながらも悪役側に配役されることが多かったことが明かされます。
ヴィル自身は「最後まで舞台に立つ役」を望んでいても、自分に回ってくるのはヒーローに倒される役。
一方のネージュは、多くの人から愛され、ヴィルが望んでいた「主役」として選ばれる存在でした。
つまりネージュはヴィルにとって、単なる仕事上のライバルではありません。
自分がずっと欲しかった立場にいる人物でした。
何度努力しても、自分ではなくネージュが選ばれる。そんな経験が長年積み重なっていたことを考えると、ヴィルがネージュに対して複雑な感情を抱くようになったのも不思議ではありません。
「美しさへの嫉妬」だけではない
ヴィルがネージュに嫉妬していたこと自体は、5章を理解するうえで外せません。
ただし、「ネージュの方が美しいから嫉妬した」と考えるだけでは少し違うのかもしれません。
ヴィル自身も、自分の美しさに強い自信を持っていますが、それでもネージュには、自分とは異なる魅力がありました。
親しみやすく、人々から自然に愛されるネージュ。
対するヴィルは、美しくあるために日々努力を積み重ね、自分にも周囲にも妥協しません。
どちらが上という単純な話ではありませんが、ヴィルからすれば、努力を重ねてもなお、自分が求めていた評価や役をネージュが手にしていく状況が続いていました。
だからこそネージュは、ヴィルにとって「自分が努力しても手に入れられなかったものを持つ存在」として映っていたのではないでしょうか。
VDCでヴィルが追い詰められていった理由
VDCは「今度こそ勝つ」ための舞台だった
5章で開催されるVDC(ボーカル&ダンスチャンピオンシップ)で、ヴィルはNRC代表チームの中心となります。
メンバーを選び、歌やダンスを厳しく指導し、食事や生活態度にまで目を配りました。
エペルたちが悲鳴を上げるほど厳しいトレーニングでしたが、それだけヴィルが本気だったこともわかります。

ヴィルは、自分一人の美しさだけで勝とうとしていたわけではなく、チーム全体の完成度を高めるために準備を重ねました。
つまりVDCは、ヴィルにとって努力を積み重ねたうえでネージュに勝つ機会でもありました。
だからこそ、その舞台を前にしたヴィルにとって、ネージュの存在は過去から積み重なった感情を強く刺激するものだったと考えられます。
ネージュを前に長年の焦りが表面化

ヴィルはVDCに向けて長期間努力してきました。
しかし本番を目前にしてネージュの存在を改めて意識したことで、それまで抑えていた焦りが大きくなっていきます。
幼いころから積み重なってきた経験とVDCへの強い思いを考えると、目の前の大会だけではなく、それまで蓄積してきた感情まで一緒に噴き出していたと見ることができます。
そしてヴィルは、普段の自分なら選ばなかったであろう行動に出てしまいます。
ヴィルはなぜネージュを排除しようとした?
ネージュを舞台に立てなくしようとした
追い詰められたヴィルは、ネージュが飲む予定だったリンゴジュースに自分のユニーク魔法をかけます。
それは、ネージュをVDCの舞台に立てなくするため。
この展開には『白雪姫』を思わせるモチーフでもありますが、重要なのは、それまで自分自身を磨くことで上を目指していたヴィルが、相手を舞台から排除する方法を選んでしまったことです。
この行動はルークとカリムによって阻止され、ネージュがそのジュースを飲むことはありませんでした。
しかし、止められたからそれで終わりとはなりません。
自分自身の在り方と矛盾してしまった
ヴィルは誰よりも自分に厳しい人物です。
そんなヴィルが最後に選んでしまったのは、自分をさらに高める方法ではなく、ライバルを舞台から降ろす方法でした。
これは、それまでヴィルが積み重ねてきた生き方とは大きく矛盾します。
もちろん、ヴィルがネージュにしようとしたこと自体は正当化できません。
しかし5章で重要なのは、その過ちをヴィル自身が誰よりも強く理解していたことではないでしょうか。
ルークたちに止められたあと、ヴィルは「何事もなかったのだからいい」と考えることができませんでした。
自分自身が一線を越えようとした事実は消えない。
その事実が、すでに限界へ近づいていたヴィルをさらに追い詰めていきます。
オーバーブロットの決定打は自分自身への失望だった?
ヴィルのオーバーブロットを考えるうえで、とても重要なのが自分自身を許せなかったこと。

ネージュへの嫉妬や焦りは、それ以前から存在していました。
しかしヴィルがオーバーブロットするのは、ネージュを排除しようとした行動を阻止されたあとです。
つまり「ネージュが憎い」という感情だけが突然爆発したわけではありません。
長年の劣等感や焦りを抱えながら努力してきたにもかかわらず、最後には自分自身が相手を排除する方法を選んでしまった。
その事実を受け入れられなかったことも、ヴィルが限界を超える大きな要因になったと考えられます。
ヴィルを最後に追い詰めたのは、ネージュだけではなくヴィル自身だったとも考えられます。
ただし、オーバーブロットは心理的な理由だけで起こるものではありません。
魔法を使用することで蓄積するブロットも関係しています。
ネージュに負けたからオーバーブロットしたわけではない
ヴィルのオーバーブロットについて、時系列で間違えやすいポイントがあります。
ヴィルはVDCでネージュに負けたからオーバーブロットしたわけではありません。オーバーブロットはVDC本番・結果発表より前に起きています。
そのため、VDCでRSAに敗れたこと自体はヴィルのオーバーブロットの直接的な原因ではありません。
ここを整理すると、ヴィルが何に耐えられなくなったのかもわかりやすくなりますね。
問題だったのは「実際にネージュに負けたこと」ではなく、ネージュに負けることを恐れるあまり、自分が越えてはいけない一線を越えようとしてしまったことでした。
ルークがネージュに投票したことはオーバーブロットの原因?

結論からいうと、ルークがネージュ側に投票したことは、ヴィルのオーバーブロットの原因ではありません。
実際に起こった時系列は、
ヴィルがネージュを排除しようとする
↓
行動を阻止される
↓
ヴィルがオーバーブロットする
↓
オーバーブロットから戻る
↓
VDC本番
↓
投票結果が判明する
という順番です。
つまり、ルークの投票結果を知ってショックを受けてオーバーブロットしたわけではありません。
ルークとヴィルの関係については別の論点もありますが、少なくともヴィルがオーバーブロットした直接の理由とは切り分けて考える必要があります。
オーバーブロットは「嫉妬」だけでは説明できない
ヴィルがネージュに嫉妬していたことは、5章の重要な要素です。
ただし、その感情だけでオーバーブロットまでの流れを説明することはできません。
- 幼いころから主役を望みながら悪役側に配役されてきた経験
- ネージュに対する複雑な感情
- 努力しても届かないかもしれない焦り
- VDCに向けて積み重ねてきた努力
- ネージュを排除しようとした自分自身への失望
これらが重なっていました。
「ネージュへの嫉妬」は原因の一つではあっても、それだけがヴィルをオーバーブロットさせたわけではない。
5章を時系列で追っていくと、この違いが見えてきます。
まとめ
ヴィルがオーバーブロットした理由は、ネージュへの嫉妬だけではないことがわかりました。
ヴィルは、自分自身を磨くことで上を目指し続けてきた人物です。
ついにはネージュを舞台から排除しようとしてしまいます。
そしてその行動を止められたことで、自分自身が何をしようとしていたのかを突きつけられました。
ヴィルの5章を振り返ると、単なる「嫉妬深い悪役」ではなく、努力することを誰より信じていたからこそ、自分自身の過ちを許せなかった人物だったことが見えてきます。

ヴィルはとても強い人物ですが、脆い部分もあると自分自身では気づいているのかもしれません。
だからこそ普段から厳かにふるまっているのかもしれませんね。




