ツイステ7章では、マレウスによって眠りについたキャラクターたちが、それぞれの願いや理想が反映された夢の世界で過ごしています。
エースが見ていたのは、ものすごい魔法士になった自分でも、大金持ちになった自分でもありませんでした。
そこにあったのは、仲間たちと無事に進級し、監督生が元の世界と行き来できるようになっても、これまで通り会い続けられる未来。
普段はあまり本音を見せないエースだからこそ、夢の内容を知ると、エースに対する印象が変わった人も多いのではないでしょうか。

普段はさらっとしてるのに、夢が「今のままでこれからもみんなと一緒」なの、かなり好きです。
この記事では、7章でエースが見ていた夢の内容、その夢に隠された本音、さらにエースがなぜ夢から覚めることを拒んだのかまで考察していきたいと思います!
エースが7章で見ていた夢とは?
エースの夢は仲間たちと無事に進級し、そのお祝いとして南国のビーチでバカンスを楽しんでいる世界でした。

夢の中にはリドル、トレイ、ケイト、デュース、グリム、監督生たちが登場します。
エースだけが特別な立場になっているわけではなく、みんなで楽しく過ごしているのが大きな特徴です。
仲間たちと進級を祝う南国のバカンス
エースたちは無事に次の学年へ進級。
その記念として、仲間たちとビーチでパーティーを楽しんでいます。
ここで注目したいのは、エース自身がほとんど変わっていないこと。
夢の中でもエースはエースのままで、変わっているのは、エースを取り巻く未来の方でした。
監督生は元の世界と行き来できるようになっている

さらに夢の中では、監督生にも大きな変化があります。
監督生は元の世界へ帰れるだけではなく、元の世界とツイステッドワンダーランドを自由に行き来できるようになっています。
監督生がずっと望んできた「元の世界へ帰る」という願いは叶うが、帰ったらエースたちと二度と会えなくなるわけではない。
エースの夢では「監督生が帰りたい」という願いと、「これからも仲間として会い続けられる未来」が両立しています。
エースはなぜ「仲間と過ごす未来」を夢見たのか?
7章の夢は、キャラクターによってかなり形が違います。
過去をやり直している者もいれば、現実とは違う自分になっている者もいます。
しかしエースの場合、理想になっているのはエース自身ではなく未来です。
エースの願いは「自分が変わること」ではなかった
エースの夢は、優等生になったわけでもなく、デュースやグリムたちとの関係も大きく変わっていません。
それなのに夢として成立しています。
ということは、エースが欲しかったものは、「今とは違う自分」ではなく、「今ある大切なものを失わずに進んでいける未来」だったのではないでしょうか?
要領がよくて現実的で、人付き合いも上手だけれど、必要以上に誰かへ執着するタイプには見えないエース。
だからこそ、夢の中で選んだのが「みんなで無事に進級して遊んでいる未来」なのがとても興味深いところです。
夢に表れた「今あるものを失いたくない」という本音

エースの夢では、次の条件がそろっています。
- デュースたちと一緒に進級できる
- グリムも一緒にいる
- ハーツラビュルの先輩たちもいる
- 監督生が元の世界へ帰れるようになっても会える
エースが夢の中で求めていたのは、大きな成功というよりも、「今ある楽しい日常を失いたくない」という願いだったのかもしれません。
普段は見せないエースの仲間への本音
エースは、情に厚いところがあっても、それを真正面から言葉にするタイプではありません。
心配していても茶化したり、重要な場面でも軽口を挟んだり。
「仲間が大切!」と本人に説明されるよりも、理想の夢そのものに仲間たちがいる方がずっとエースらしい描写にも感じます。
しかも夢の中の仲間たちは、エースにとって都合のいい別人へ変えられているわけではありません。
いつものみんなが、いつものようにそこにいる。そこがエースの夢らしいところです。
監督生が元の世界と行き来できる夢が意味すること
エースの夢を考えるうえで、特に気になるのが監督生に与えられた設定です。
なぜ監督生は「元の世界へ帰らない」のではなく、自由に行き来できる状態になっていたのでしょうか。
監督生の「帰りたい」という願いも叶っている

もし単純に「エースは監督生と離れたくない」という願いだけなら、夢の中では監督生が元の世界へ帰らず、ずっとナイトレイブンカレッジに残っていてもよさそうです。
でも、そうではなく監督生はちゃんと元の世界へ帰れる。そのうえで、またツイステッドワンダーランドへ来ることもできる。
つまりこれは、エースにとってだけではなく監督生にとっても幸せな未来ですよね。
「自分たちと一緒にいるために、監督生が帰ることを諦める」という夢ではない。ここにはエースらしい距離感も感じます。
「帰ってもまた会える」未来
監督生は物語の最初から、元の世界へ戻る方法を探しており、もちろんエースもそれを知っています。
だからこそ、監督生が帰る未来そのものを消すのではなく、帰ることはできる。でも、それが永遠の別れにはならない。
という形になったのではないでしょうか。
これは、監督生との関係が「学園にいる間だけ」で終わらず、その先まで続いてほしいという願いにも見えます。
なぜ夢だと分かっても覚めたくなかった?
エースの夢でさらに興味深いのが、夢の内容だけではありません。
現実との矛盾を指摘され、この世界が夢である可能性を認め始めても、エースは簡単には覚醒を選びません。

「夢だから偽物。だから現実へ戻ろう」では終わらなかったんです。
「幸せな夢なら、そのままでよくない?」というエースの考え
エースの考え方はかなり現実的です。
夢の世界ではみんな幸せ。一方、現実へ戻ればマレウスと戦うことになる。しかも相手は、とんでもなく強い。
それなら、安全で幸せな夢の中にいる方がいい。
エースにとっては、「夢であること」だけでは、この幸せな世界を捨てる理由として足りなかったのでしょう。
夢の中でそのまま一生を過ごすなら、それを本人にとっての現実と呼んでもいいのではないか。そんな疑問まで出てきます。
現実に戻れば危険な戦いが待っている
夢から覚めるということは、単に楽しいバカンスを終わらせるだけではありません。
現実へ戻れば、マレウスによって眠らされている状況をどうにかしなければならなくなり、命の危険もあります。
そう考えると、「なんでわざわざ危険な現実に戻らないといけないの?」というエースの疑問は、臆病さから出たものではなくエースらしい、冷静に考えた答えだと感じます。
7章そのもののテーマにつながる

7章では何度も、幸せな夢と、苦しくても現実を生きることのどちらを選ぶのかが問われます。
そしてエースは、そこへかなりストレートな疑問を投げかけました。
「夢だからダメ」では、エースには通用しない。
本人が幸せなら、それでいいのではないか。夢の中で人生を終えるなら、本人にとってそれは現実と何が違うのか。
マレウスのやり方そのものには問題があるとしても、「幸せな夢そのものを否定する理由は何なのか」という問いは簡単ではありません。
エースの夢は仲間への本音が見えるだけではなく、7章のテーマを考えるうえでも印象的な場面です。
エースを夢から起こしたのはケイト
そんなエースを最終的に現実へ引き戻すきっかけを作ったのが、ケイトです。
ケイトはエースを諦めていなかった

エースを説得できなかった一行は、彼の意思を尊重して次の夢へ進む方針を取ります。
しかしケイトは、最初からエースを完全に諦めたわけではありませんでした。
エースの夢の中に「闇」を呼び出し、夢の中のハーツラビュル寮生たちに、現実の本人たちなら言わないような言葉を口にさせます。
その違和感によって、エース自身に「この世界は本当に自分が望むものなのか」と考えさせる狙いがありました。
ただ正面から「ここは夢だよ。起きよう」と説得するのではない。
エース本人に気づかせようとするのがケイトらしいですよね。
1章ではエースがケイトを奮い立たせた
1章でリドルがオーバーブロットしたとき、圧倒的な力を前にケイトたちが戦うことをためらう場面がありました。
そこでエースは、勝てると分かっている相手にしか挑まないのは格好悪い、という趣旨の言葉でケイトを奮い立たせています。
そして7章。今度はエース自身が「マレウスに勝てる保証なんてない」「危険な現実へ戻る必要があるのか」という側に立ちました。
そこでケイトが返すのが、かつてエース自身が口にした考え方です。
7章では「ケイト→エース」に

1章:エース → ケイト
7章:ケイト → エース
1章でエースが誰かを前へ進ませた言葉が、時間を経て、今度はエース自身が前へ進むための言葉になる。
ハーツラビュルの物語が7章までちゃんとつながっていることを感じる場面です。
エースを起こしたのは「自分自身の言葉」だった

もちろん、実際に言葉を届けたのはケイトです。
でも、その考え方そのものは過去のエースから生まれたもの。
そう考えると、エースを夢から起こしたのは、ある意味で過去のエース自身だったともいえます。
幸せな夢を選ぶ方が合理的。危険な現実へ戻るメリットなんてほとんどない。
それでも「勝てる保証がないから挑まない自分でいいのか?」と突きつけられたことで、エースは現実へ戻ることを選びます。
夢を「偽物だから」と否定されただけで起きたのではありません。
最後は、自分がどんな人間でいたいのかを選んだ。
だからこそ、エースの覚醒シーンは格好いいんですよね。
デュースの夢と比べるとエースの本音がもっと見える
同じ一年生で、作中でも「マブ」として一緒に行動することが多いエースとデュース。

でも7章で見た夢は、かなり違います。
デュースは「理想の自分」を夢見た
デュースの夢には、本人が目指してきた「優等生」という意識や、過去との向き合い方が強く表れています。
つまりデュースの場合、「自分はどうなりたいのか」が夢を見るうえで大きなポイントになっています。
エースが夢見たのは「理想の未来」
対してエースは、自分自身を大きく変えていません。
エースはエース。デュースもデュース。グリムも監督生もいる。
そのままみんなで進級して、監督生も元の世界と行き来できるようになる。
つまりエースが求めたのは、理想の自分というより「理想の未来」だったと考えられます。
デュースは「もっとちゃんとした自分になりたい」。
エースは「自分は今のままでいい。でも大切なものは失いたくない」。
マブとして一緒にいることが多い2人ですが、夢にはそれぞれの性格の違いがかなり出ています。
まとめ
7章でエースが見ていたのは、仲間たちと無事に進級し、監督生が元の世界と行き来できるようになっても、みんなで会い続けられる未来でした。
エース自身が別人になっているわけでも、特別な成功を手に入れているわけでもありません。
夢の中にあるのは、いつもの仲間たち。
だからこそエースの願いは、「今ある大切なものを、この先も失いたくない」というシンプルなものだったのではないでしょうか。
普段は軽口が多く、どこかドライにも見えるエースですが、7章の夢を知ったあとだと、その印象が少し変わりますよね。
意外と一番、「今のみんな」を手放したくなかったのかもしれません。




